回答その2
『ペトロ
ペトロの人物像は短縮された横顔をして、左手をキリストのほうに差し延べるところが描かれている。レオナルドの構想によると、この使徒はもっと前方に突き出た位置に描かれていた。上体はかなり前のめりだ。しかも右腕とナイフを握る右手がねじれているせいで、複雑な姿勢を見せている。このように激昂する特異な姿勢は、次の時代に一般化する絵画表現法を先取りするものだ。』
「レオナルド最後の晩餐」壁画修復共同責任者
ピエトロ・C・マラーニ
ビエン・ブランビック・バルチローン 著
村上能成訳 2000・6・25 ニュートンプレス社発行
定価33,000円
今世紀最後のもっとも権威ある解答と言えます。
しかし・・・
激昂してひん曲がった右手首とヨハネの肩に静かに伸びる左手の所作は同時には成立し難い。右手首の描写は現実には不可能な形だ。『複雑な姿勢は、次世代の絵画表現を先取りした』という解釈には少々無理があるのではないだろうか。
下地に残る右手膊(ハク)の部分、無理遺り接合した手首の仕掛け・そこには天才レオナルドのもっとはっきりした何らかのメッセージがあって然るべきだと思う。
2000年8月15日 T.Tarumi
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